クリスタルメメント

詩を書きます。

桜密室をひらく

直感から白い雪が降ってくる。空気がきれいな街。街は自己分解をはじめる。あなたがたもそこに含まれていますよ。早くはじめてください。完全に透き通ってしまうまで。 「あそこでは雪だけが永遠なのよ」降り続く蛍の勤勉な怠惰さから棚ぼたする彼女の日常を…

迷子願い

霧と煙の重さを比べていたときの記憶を最後に、凍ったシャボン玉のなかに生き残ってひとり。あそこにたったひとりでいるぼくはかみさまでしょうか。それとも本物でしょうか。この世で一番素敵なリトマス試験紙の青を目指して雷鳴の抜け殻とともにすべて以外…

ねむりのちはれ

夢よりも深い落とし穴に落下した雨しずくが蒸発した瞬間、時間はどこかにいってしまった。天使はまだ円周率の牢獄を旋回している。結果として古くなった世界のぼくは自分のためだけにぼくとお別れして、いつまでもぼくたちは血管を流れる三途の川を渡ってい…

放課後の宇宙で

空は黒くなる仮説ですいつか見えなくなる仮説のぼくはまだ見えていますか空虚が充満する時間だよ部屋が思い出すここにはだれもいなかった直後きみとぼくが燃えました消えたものはありましたか?この無意味なフラスコから

真夜中、皮膚の下から

共同作業のくちびるから流れ星が発生したところで雨は重力を失ってキラキラの恩寵になった。秘密の行為を封筒にしまって、花散るだけの仮想世界をいっそうつよく、つよく閉じ込めた。さっきカラスが高所恐怖症になって落ちた地点からぼくの狂気の散歩につい…

花序解体

昼でも夜でもない処女の腹部から赤と緑の飾り付けを行う。月の樹海での単独パーティーの後で未完成の嘘をつく。ハッピーバースデイ。その日のことばは無力です。再会は輪廻の後日談として二千年後に予約してある。日記の中の乙女は遠くまで行けないのです。 …

エクリチュールオート#3

「かみさまはいないよ」って神がかった女児に言われたい人生の終わりに鳴るシャッター音が「ビューティフルに!」と歌い出すドラマ型統合失調症の口笛が曇りのち雨を予感して地下鉄に乗り込む間に、狂おしい魚が人間の口に飛び込むことで安らぎを覚えるのは…

Lily

不幸の帰り道に見つけた小さな花があなたでした。その根に含む微量の毒をなくさないように大切に育てました。毒こそが希望でした。 人間の姿を借りるときのきみはいつも決まって白いワンピースを着た可憐な姿です。それはきみがむかし殺された時の姿でした。…

クリスタル crystal 結晶。 メメント memento 記念の品。形見。