クリスタルメメント

詩を書きます。

エクリチュールオート#3

「かみさまはいないよ」って神がかった女児に言われたい人生の終わりに鳴るシャッター音が「ビューティフルに!」と歌い出すドラマ型統合失調症の口笛が曇りのち雨を予感して地下鉄に乗り込む間に、狂おしい魚が人間の口に飛び込むことで安らぎを覚えるのはそんな気分じゃないまま千年を過ごした蝸牛の這いずりに我慢がならないからで、他人の心を盗んで完璧なみかんを食べる瞬間に飛び出した汁が知らない先生とともにお目にかかるのはありがちなセンチメンタルの競歩大会に過ぎないが、憎まれざるアルルのブドウ樹にぶら下がって地球の間に挟まっているとオイディプスの喜びにふりかかるくしゃみの唾液にすら偶像を見つける大衆の錯誤とは学校で習う範囲なのだから、授業中に流れていく雲の一期一会にさえ給食を残す女子に向けての価値を認めるのなら、大正ロマンの部屋をふたつ借りて「隣人になりませんか」と寝言を言う午前三時の未亡人くらいの大人たちが満員で三時間待ちの地獄に並んでいる最中に捨てられたジャンプをチビチビと舐める野良猫にだってI'sを読む権利はあるのだから、銀行強盗になる前の少年に与えられるべき不純異性交遊ばかりのマジックリアリズムにもならない無関心は人類に向けた遺言として、生きて帰れないだけがルールの宇宙船に乗りこんで再び神話から三十八度はずれた何もない楽園へ……