クリスタルメメント

詩を書きます。

風でめくる風景

濡れた葉書が空に羽ばたき、そこからまた文字の蝶が飛び立つ。その後に来る雨上がりでさえも絶対を故意に誤植するようにできている。確実なものはなにもない。

「みなさんも逃げたほうがいいですよ」

天と地の間の人たちに向けた最後の手紙は溶けて流れる。

境界は死体のように抱きあっている。
風化するすべての不可視へ別れを告げなくてはならない。

海底に指紋をつけに行くのだ。