クリスタルメメント

詩を書きます。

氷ロザリオの融解

あやとりに捕まって上下する女生徒の胸元にさりげない流れ星のような雨が、ひとつだけ固形の粒で落ちてきた。ゆくゆくは思い出になる肌の感触へと懺悔して見つかったのは粉々に愛した事実だけでした。

「これから最悪の願い事をかなえようと思う」

女生徒はストロベリーのフリルに立入禁止を掲げつつ、それでも入ってくる人を待っている。

「絶望の愛は液体である」という証明を買いにコンビニに向かう途中で行方不明になった世界と恍惚の狭間で狐のお面をした子を見た。その子とわたしの間に横たわるやわらかい日曜日を純個人的な電子音楽ミニマリズムが黒猫で遮ってぼんやりと生きていた事実をときめかせた。幼少期に好きだったアニメ映画のように思い出す過ぎ去った時代の情景とそこにいたはずの自分自身の背後に差し迫っていた危険な状況が夢の中で出会った友だちのように寂しく突っ立っている。わたしは知っている。その子の小さいカバンの中には雨が降っている。あれは悦楽。あれはあの日のわたしでした。

そういうことだった。必要な道具は目の前で勝手に揃ってしまった。狐と自我である i の虚数が結びつく等式を代入して液体の証明に縁談を申し込む。そしてその解を剥製にした後で、一日の終わりと始まりをつなげる儀式の霊的効力を世界中すべてに満遍なく行き渡るように、安らかさの偶像と並んで目を閉じた。消えますように。消えませんように。

午前零時で止まっている時計。時間は浄化されたのかもしれない。

ひとり残されたぼくは、ベッドの中で握られた結び目が解けるようにして人形化した恋人の、ことによると半日以上にも及ぶこともあるあまりに無防備な夜遊びの後を追ってそれほどまでに楽しい夢の楽園へと、もっとも影響を受けたなんでもない温もりの空間から寝言と寝返りだけを頼りにもう二度と配達されることのない初恋のはじまりの感覚を探しに行くことにした。明と暗を中和して。